振付師(コレオグラファー)
- 振付師とはダンスの振り付けなど動きによる表現を考え、曲やアーティストの魅力を引き出す。コレオグラファーとも呼ばれる
- 振付師の仕事内容ステージや媒体に合わせた振り付けを考案し、指導する
- 振付師になるにはダンサーとしてのスキルを高めつつ、独自の表現を学ぼう
- 必要な資格・試験情報は?特別な資格が必要とされる仕事ではありませんが、ダンスの技術・経験・プロデュース力が不可欠
振付師とは
ダンサーやアーティストの振り付けを考え、曲やアーティストの魅力を引き出す
振付師(コレオグラファー)はショーやイベント、舞台、テレビなどで映える振り付けや動き方を考える専門職です。
アーティストのダンスが紹介される時に振付師の名前が出ることも多いので、なんとなく知っている人も多いかもしれません。
ダンスを考案し指導するなど本人のスキルが重要な仕事なので振付師自身もプロダンサーやインストラクターとして活躍していることがほとんどです。
コンサートやMVなどパフォーマンスを披露する舞台のサイズや媒体に合わせて表現方法を考えるため、ダンスの知識だけでなく、観客の目線で考える力が必要となります。
一般的には振付師=ダンスだが、日本舞踊や演劇、バレエ業界でも活躍
一般的に振付師というと曲に合わせたダンスやパフォーマンスを考えて指導する職業のことですが、演劇など動きで表現をする業界にはそのジャンル専門の振付師がいます。バレエでは振付家と呼ばれますが、どの業界であっても振付師はその分野に精通した人物が担当しています。
振付師の仕事内容
曲やアーティストに合った振り付けを考案して指導する仕事。専業で活躍する人はわずか
振付師は曲や舞台のための、また映画・テレビ・舞台・イベントなどに出演するダンサーや歌手などに、踊りの振り付けをする人のことを指します。
ダンサーや振付師専門のプロダクションに所属して活動する他、フリーランスの振付師として活動するスタイルがあります。
しかし、ただ単にダンスの動きを考えればいいわけではなく、演出家やプロデューサーの意図を正確に理解し、それを具体的な振付として落とし込むことが求められます。振り付けは一瞬の決めポーズだけではなく、そこに繋がるまでの流れや曲のリズムなどを考慮して構成するためダンスに対する深い理解が不可欠です。通常はできた振り付けの指導(振り写し・振り渡し)も振付師がおこないます。実際にアーティストやダンサーの動きをみるとイメージと違うこともよくあります。そのような場合は、すぐに修正し振り付けの完成度を高めます。振り付けの依頼は曲や公演単位で受けることが多いため、現役のダンサーや引退したダンサーが振付師として活動するケースが大半を占めています。
打ち合わせ
どんな曲に振り付るのか、コンセプトは何か、ステージはどのようになっているか、どのようなイメージで演出したいかなどをクライアントと話し合います。
振り付けを考える
クライアントの要望をもとに振り付けを考えます。
楽曲、曲のコンセプト、曲のリズム、雰囲気はひとつとして同じものはありません。自分のセンスで振り付けを考えましょう。
監督やプロデューサー、演出家などが納得する表現を提案します。
振り付けを指導する
アーティストやダンサーに振り付けを指導します。映画やテレビ、舞台、コンサート、イベント、CM、ミュージックビデオなど、活躍の場は多岐にわたります。公演ごと、あるいは1曲ごとに振り付けの依頼を請け負い、曲のコンセプトやリズムに即した踊りを創作し、演者に振り写しを行います。
演出家との協力
ダンスの見栄えはステージの演出によっても大きく左右されます。
そのステージのテーマや照明、セットに合わせた振り付けに調整したり、自分の演出を盛り込むには演出家との協力が不可欠です。
振付師になるには
振付師への道のり
振付師はその役割上、様々な音楽やダンスのジャンルに精通していなければなりません。そのため、振付師自身がプロとしてステージに立ったり、インストラクターとして活躍していることも多いです。なので、まずはプロとして活躍できるくらいにダンスや振り付けについてのスキルを身につけましょう。
基礎からしっかりと学びたいならダンススクールやダンス専門学校へ通うのがオススメです。
スキルアップだけでなく、プロの講師に教わることで将来自分が教える側にたつイメージを持ちやすくなるのもメリットです。
卒業後はダンサーとして活動しながら、ステージやコンテストで知名度を上げ自分のスキルや表現力をアピールしましょう。
スキルを磨いたらオーディションに合格して振付師専門のプロダクションに所属するなどの方法で業界の人とつながりを持ち、振り付けの仕事の依頼を受けられるようにしましょう。
求められる知識・資質
創作を含めた振り付けを行う上では、あらゆるジャンルやスタイルの踊りを熟知しているほうが有利です。ダンスへの理解を深めることは表現の幅を広げることにもつながります。
「自分が表現したいこと」と「求められていること」を組み合わせることができる感性とバランス感覚が非常に大切です。
日頃から社会や芸術全般、日常生活やトレンドにアンテナを張り、感度を磨くことで創造性を養いましょう。
観客や視聴者からどう見えるかは振り付けにおいて非常に重要なことです。演出の知識を学び媒体やステージに合わせた表現ができるようになりましょう。
踊りという言語化しづらいものを伝え指導するため、コミュニケーション能力が重要です。
演出の意図や動き方をわかりやすく伝えるために、「言葉」「ダンス」「感情」を使ってイメージ通りの表現ができるようにしましょう。
必要な資格・試験情報
振付師は特別な資格が必要とされる仕事ではありませんが、現役のダンサーや引退したダンサーが振付師として活動するケースが大半を占めています。つまり、何らかの経験を通してダンススキルやプロデュース力を身につけることが不可欠と言えます。