ネットアーティスト
- ネットアーティストとは音楽活動の中心をインターネットに置いて活動するアーティスト
- ネットアーティストの仕事内容動画投稿サイトや音楽ストリーミングサービス等へ作品を投稿してファンを増やす
- ネットアーティストになるには楽曲制作のスキルに加えてアーティストとしての世界観をしっかり養おう
- 必要な資格・試験情報は?必要な資格はないが、DTMやDAWソフトの知識が必要となる
ネットアーティストとは
インターネットを活用して作品の発表やプロデュースをする
ネットアーティスト(ネット発アーティスト)は音楽活動の中心をライブやTVではなくネットに置くアーティストのことです。
動画投稿サイトや音楽ストリーミングサービス等に作品を投稿したりSNS上での活動を通じてファンを獲得します。MVはアニメーションを用いたビジュアルでストーリー性のあるものや他にない世界観で、10代・20代を中心に絶大な支持を得ています。
アーティストは芸術家を意味するのでネットで活躍するイラストレーターや映像クリエイターもネットアーティストとの一種と言えますが、単にネットアーティストと呼ぶときは音楽活動をしているアーティストを指すことが多いです。この記事でも「ネットアーティスト=ネットを中心に音楽活動をしているアーティスト」として紹介しています。
動画サイトを使い、誰もが簡単に曲を発表できるようになったことで、音楽事務所に所属や、テレビ・ラジオに出演しなくても多くの人に自分の曲を届けることが可能となりました。こうした環境の変化によってネットアーティストとして成功する人もたくさん出てきています。代表的なアーティストとしては、米津玄師やAdo、ヨルシカ、YOASOBI、Honey Worksなどがいます。
ネットアーティストの仕事内容
ネットアーティストの仕事はネット上での音楽活動が中心ですが、その活動については人によって様々です。
代表的なものとして、初音ミクなどVOCALOIDを使い楽曲を制作する「ボカロP」、歌ってみたを投稿し歌唱力や表現力で魅了する「歌い手」、楽曲制作からヴォーカルまで手がける「ネットシンガー」といった活動スタイルがあります。ネットシンガーの場合はヴォーカルと作曲家が組んでグループとして活動していることも多く、制作した楽曲やMVはYouTubeやニコニコ動画、Spotify、SoundCloudなどで発表します。ネットの拡散力は非常に強く、SNS上でバズり、一夜にして有名ネットアーティストの仲間入りを果たすことも夢ではありません。
作品投稿
YouTubeやニコニコ動画へ作品を投稿します。作品がネットで話題となり、そこからメジャーデビューするケースが非常に増えています。いわゆるネットで「バズる」ことがデビューのきっかけになっています。
配信
SpotifyやSoundCloudといった楽曲投稿サイトで楽曲の配信や販売を行います。サイトによって販売の条件が違うので今の自分にあったサイトに登録しましょう。
MV制作
動画サイトに作品を投稿する場合はMVを制作することになります。楽曲の世界観やクオリティを高めるためにイラストや動画編集、ミックスなどは外注することもあります。
ライブ
ネットでの活動がメインのネットアーティストですが、ライブやイベントにも参加します。顔出しの有無などアーティストによってライブのスタイルは変わります。
楽曲提供
実力が認められるようになると、楽曲制作の依頼も入ってきます。楽曲提供をきっかけにアーティストをプロデュースしたり仕事の幅や活躍の場は実力次第でどんどん広がっていきます。
ネットアーティストになるには
ネットアーティストへの道のり
ネットアーティストになるには、作詞作曲ができる、突出した歌声を持っているなど、視聴者の耳に残る楽曲だけでなく、CGアニメーションなど目に留まるインパクトある映像ビジュアルなど、その両方が合わさり「ネット発」のヒット曲が生まれています。作曲やアレンジ、マスタリングなど作品を発表するまでに身に付ける知識や音を奏でるテクニックなど多くの技術を習得する必要があります。楽曲制作ソフトも進化しているのですべてを独学で習得するのは難しいでしょう。音楽専門学校や音楽大学へ通い、デジタル音楽理論や楽曲制作スキル、専門的なヴォイトレ、セルフプロデュースの方法などを学んで着実に実力をつけていくことをオススメします。また、ネットアーティストは知名度のない状態から始めることになるので、人気が出るまで時間がかかることも多いです。すぐに成果が出なくても諦めずに作品の投稿やコンテストへの応募などを続け、ファンを増やしていきましょう。
求められる能力・資質
ネットアーティストとして活動するなら楽曲制作やヴォーカルスキルが不可欠です。ボカロPなら楽曲制作スキル、歌い手ならヴォーカルスキルと自分の目指す方向に必要となるスキルを伸ばしましょう。
DTMをメインに制作された楽曲に、CG映像が重なることで独自の世界観を生み出すことが可能になります。外注するケースもありますが、自らデジタルアートやアニメーション制作の知識をもっていると外注へ依頼する時もよりイメージを伝えやすく強みになるでしょう。
作品についたコメントへの返信やMV制作の依頼、コラボの依頼などインターネットを通じて様々なコミュニケーションが発生します。スムーズな対応できるようにコミュニケーション能力を磨きましょう。
視聴者の心を掴む魅力的な作品作りに加えて、音楽表現や自己表現などセルフプロデュース力が重要です。作品を作るだけで注目を浴びるのは難しいため、SNSなどで効果的に認知を高める戦略やプロモーション企画も大切です。
実力があったとしてもヒットするまでには時間がることもあります。1曲や2曲で簡単に諦めずにコツコツと努力を積み重ね、新しい作品を作り続けることが大切です。
必要な資格・試験情報
ネットアーティストになるのに必要な資格はありませんが、MIDIやDAW等の作曲ソフト、著作権について知っておくと活動の役に立ちます。
今日では技術の進歩、コンピュータの進化に伴い、わざわざ外部にMIDI音源を接続しなくても、それと同等もしくはそれ以上のことをソフトウェア的に実現できるようになりましたが、知識としてMIDI規格を知っていることは大切です。
MIDI検定は電子音楽の統一規格である「MIDI」についての検定試験で4級から1級まであります。
DTMで作曲するならそれぞれの特徴や適切な扱い方を学び楽曲のクオリティアップへと繋げましょう。
また、著作権について知りたいならビジネス著作権検定がオススメです。
作品を発表する以上、著作権と関わることになるので知識として知っておくのはメリットがあります。
この資格を通して著作権が守る範囲についてやビジネスでコンプライアンスを遵守しながら著作物を扱う方法を学びましょう。