作曲家
- 作曲家とはコンポーザーやトラックメーカーとも呼ばれる曲のメロディやハーモニーを作るアーティスト
- 作曲家の仕事内容歌手への楽曲提供やゲームのBGM制作など音楽のある所ならどこでも活躍
- 作曲家になるには音楽に関する深い知識を学び、作曲に必要なPCスキルや楽器演奏スキルを身に付けよう
- 必要な資格・試験情報は?必要な資格はありませんが、音楽に関する高度な知識が必要です
作曲家とは
感性と理論で曲のメロディやハーモニーを創作する
作曲家とは楽曲を作るアーティストのことでコンポーザーとも呼ばれます。
ベートーベンやモーツァルトのようなクラシック作曲家の偉人たちが有名なので「作曲家=クラシック」のイメージが強いかもしれません。
オペラやオーケストラ用の楽曲制作で活躍した偉人たちとは違い、現代の作曲家は歌詞に曲をつける、編曲(アレンジ)する、ゲームや映画のBGM制作など活動内容は多岐に渡ります。
バッキングトラック(伴奏のみの音源)の作曲をメインとするトラックメーカーのように専門分野に特化して仕事をしている人も多いです。
作曲と編曲の違いは?
作曲家の仕事には作曲と編曲(アレンジ)があります。簡単に説明すると作曲はメロディを作ること、編曲はメロディを元に楽器の構成や譜面を決め曲として成立させることです。
たとえば、作曲したメロディをもとに使う楽器や伴奏といった要素をどうするのか考えるのが編曲です。
ゲームミュージックをオーケストラで演奏するコンサートがありますが、メロディをそのままにオーケストラ仕様へとアレンジするのも編曲の仕事となります。
現代の音楽制作では作曲から編曲までこなしてしまう作曲家が多いため作曲、編曲ともに作曲家の必須スキルといえるでしょう。
編曲専門の編曲家(アレンジャー)もいます。
作曲家の仕事内容
自分の感性を表現したり、クライアントの要望に合わせた楽曲を提供する
作曲家は自身の感性と技術で楽曲を作り上げますが、職業としての作曲家にはアーティストとして自らの感性で曲作りをする場合と、クライアントの要望を聞き楽曲を完成させる職人的なスキルが求められる場合とがあります。
参加するプロジェクトによって求められる曲は違うため、表現力を磨き対応力を高めることが大事です。
昔と違い今はPC(パソコン)を使って作曲する人がほとんどなので演奏スキルは必須ではありませんが、曲作りに役立つためピアノやギターを演奏できる作曲家も多いです。
歌手への楽曲提供やゲーム・アニメのBGMなど作曲家の力が求められる場所は多く、ヒットソングを生み出している人やゲームの演出で作品を盛り上げている人などいろいろなジャンルで作曲家は活躍しています。
打ち合わせ
クライアントと打ち合わせをし、どんな曲を作るのか話し合います。アーティストへの提供、ゲームBGM、CM、アニメなど参加するプロジェクトによって求められるものはさまざまです。
しっかりとコミュニケーションを取り、クライアントとの認識を擦り合わせましょう。
アイディア出し
プロジェクトの目的やイメージをもとに作曲のアイディアを出します。
メロディ、ハーモニー、リズムなど曲の大体の方向性を決めます。
デモ制作
アイディアをもとにデモを制作します。
デモとは曲の概要を伝えるために制作途中の音源を収録したメディア(デモ音源やデモテープと呼ばれる)のことで、クライアントに曲の方向性を示すのに使用します。
いくつかのデモを作ってその中から選んでもらうこともあります。
作曲
デモを送って得たフィードバックをもとに曲を完成させます。
PCだけで作る人や楽器を演奏してフレーズの出来を確認しながら作曲する人など作曲の仕方は千差万別です。
必要であればミュージシャンやエンジニアと協力し、レコーディングやミックスもします。
作曲家になるには
作曲家への道のり
作曲家になるなら音楽の知識は必須です。多くの作曲家は専門学校や音大で音楽に関する専門的な知識を学んでいます。
基本的な音楽理論や楽器の演奏、PC(パソコン)で作業するならDTM(デスクトップミュージック)などの専用ソフトの使い方を身につけましょう。
卒業後、作曲家として活動をするにはいくつか方法があります。まず代表的なのはレコード会社や音楽事務所に所属して仕事をする方法。ほかにはオーディションや作曲コンテストなどで入賞する方法などがあります。
最近ではボカロPやネットアーティストとして活動している人が実力を認められ楽曲提供を依頼されることもあります。
いずれにしても作曲家自身の感性・技術・作品力が重要な実力主義の世界です。日頃から、時代の変化や世界の音楽トレンドにアンテナを張り、作曲スキルを磨き続けましょう。
求められる能力・資質
音の名前や音階、キー、コードといった音楽理論を学ぶと曲の構造を論理的に理解でき、表現の幅が広がります。
クライアントの要望を正確に反映した作曲をするにはコミュニケーション能力が重要です。
映像作品なら監督の意図を汲み取りシーンがより引き立つような曲を制作します。
そのために、共通言語で話せること、幅広い音楽知識、クライアントのオーダーを読み取る力など、
制作においてコミュニケーションが最も大事と言っても過言ではありません。
たとえばギターの音を知らなければギターパートの作曲は難しいです。さまざまな楽器の音を知り作曲へ生かしましょう。
必須ではありませんが、演奏スキルを持っていると作曲やデモの作成で役立ちます。
また、自分で演奏することで、実際のミュージシャンの演奏を想定しながら作曲でき、技術的・物理的に演奏可能かを確認できます。
DTMはPCや専用のソフトウェアを使って音楽制作を行うことです。
PCで作曲するのはいまや当たり前となってなっています。DTMを利用した作曲のやり方や音楽データの取り扱いを学びましょう。
【FSMで学べるソフトウェア】
Logic Pro X / Pro Tools / Wwise / KOMPLETE / SUPERIOR DRUMMER 3 / Addictive Drums / EZ BASS / MODO BASS / Waves Horizon / AmpliTube / iZotope / Ozone / Audiolens / RX / Neutron / Nectar / VocalSynth / VOCALOID / Melodyne / Revoice Pro / Auto-Tune / Splice / Flow Machines / INSTACOMPOSER / SCALER 2 / CHORDJAM / Keyscape / Addictive Keys / Serum / Omnisphere / Nexus / EZ KEYS 他
必要な資格・試験情報
作曲家になるために必要な資格はありません。
実力主義の世界なので自分の作品力を示すポートフォリオの制作したり、専門学校や音楽大学へ通い基礎的なスキルが備わっていることを証明するのが良いでしょう。