ボーカルトラックミックスPart3
こんにちは。近藤流ボーカルミックスPart3ということで、
Part1でリズムと音程の修正が大事という話、
part2でCompressorを上手にかけましょうと話をしましたが、
今回はEQについて触れたいと思います。
EQはつまみが少ないので、操作自体はかなり簡単です。
EQを使って音質を調整するわけですが、
録音状態によってEQの設定もかなり変わってきます。
FSMではNeumann U87aiをボーカルのメインマイクとして使用することが多いです。時には真空管タイプの物を使用することもありますし、違うメーカーの物を使用することもあります。どれも個人で持つにはハードルが高い高級なマイクです。それらで収録した音は、基本的にEQは使わなくても良い感じで収録できます。
また、ちゃんとしたレコーディングスタジオだと、部屋の環境もいいので、変なノイズが入ることもありません。
が、とりあえず僕はいつも、100Hzくらいでハイパスフィルターを入れます。100Hz以下には声の成分はほぼありませんし、空調や風の音のような必要のない音が入っている可能性があります。それらをバッサリとカットしましょう。
その後、200Hz付近がゴワゴワする原因になりますので、うっすらカットします。
あとは、男性ボーカルか女性ボーカルか等にもよりますが、
音が細いと感じた場合には600Hz付近をブーストしてあげます。逆に音が篭っていると感じた場合には、そこをカットします。
そして、女性ボーカルにありがちですが、音がキンキンする場合には4KHz付近をカットします。
VocalのEQに関してはあまりやりすぎると、声質が変わっちゃったりするので、派手にやらない方が無難かと。。
EQでノイズ等をカットしようと思いがちですが、
なるべく録音の時点でノイズ・環境音などが入らない空間を作ることが大事です。
環境音で思い出しましたが、Wavesから「Clarity Vx」というプラグインが新しく出ておりました。ボーカルのマイクに入ったノイズを消すためのプラグインです。
デモで使用してみましたが、かなり優秀!!
カメラで収録されたインタビューの音声に、声以外の環境音がかなり入っていて、インタビューの声が聞こえないものに、このプラグインを使用してみましたが、真ん中のつまみを回すだけで、声以外の音が綺麗に消えます!!
ノイズでお困りの方は、ぜひお試しを!!
次回ボーカルトラックミックスPart4でお会いしましょう!